3X FLAG Peptide (Synonyms: H-Met-Asp-Tyr-Lys-Asp-His-Asp-Gly-Asp-Tyr-Lys-Asp-His-Asp-Ile-Asp-Tyr-Lys-Asp-Asp-Asp-Asp-Lys-OH)

3×FLAG peptideによるタンパク質発見と精製のプロトコール^[1]:

1.FLAG標識の遺伝子のプラスミドを293T細胞に2日間遺伝子導入した。

2.14000rpmで4℃10分間遠心分離することで細胞を収穫し、HEPES緩衝液（150 mMの塩化ナトリウム、50 mMのHEPES、pH 7.4、5 mMのEDTA、1% (w/v)のデオキシコール酸ナトリウム、1% (v/v)のTriton X-100、0.2%のフッ化ナトリウム、0.1%のホスファターゼ阻害物質とプロテアーゼ阻害剤カクテル）で溶解した。

3.その後、抗FLAG M2ゲルビーズを添加し、4℃でロータリーシェーカーで2時間培養した。M2ゲルビーズを3000rpmで1分間遠心分離して収穫し、HEPES緩衝液で四回洗浄した。

4.FLAG標識のタンパク質を3×FLAGペプチドの競合で精製した。M2ビーズを短く1.5 mg/mL 3×FLAGペプチド緩衝液で再懸濁し、4℃で2時間培養した。

5.5000rpmで1分間遠心分離した後、上清を更に、貯蔵緩衝液（50 mM Tris-HCl, 37 mM NaCI, 1 mM EDTA, 5 mM DTT）で平衡されたコラムを増やしたSuperdexTM 200を使い、ゲル濾過で精製した。

6.精製された全てのタンパク質を集中させ、アリコートで80℃で保存した。

7.OD 280とともにND-2000 NanoDrop分光光度計で、精製されたタンパク質を量化し、Coomassie染色で検証した。

このプロトコールはあくまでもガイドラインであり、ご自分のニーズに合わせてご調整願います。

3×FLAG peptideによるCo-IPとco-IP–MS分析のプロトコール^[2]:

1.13,300 r.p.m.で4℃で細胞溶解物を15分間遠心分離し、無傷の細胞を除去した。

2.上清を対照免疫グロブリンG（IgG）または一次抗体でIP緩衝液（150 mM NaCl, 20 mM HEPES（pH 7.4）, 1% Triton X-100, 12.5 mM β-炭水化物, 1.5 mM MgCl₂, 2 mM EGTAホスファターゼとプロテアーゼ阻害剤）で一晩中培養し、その後、20μlの再懸濁された量のタンパク質A/Gビーズで2時間4℃で培養し、結合のタンパク質を引きずり下ろした。

3. 後続のIPについて、結合のタンパク質をゲル充填量の5倍量の3×FLAGペプチド溶出溶液（終濃度は150 ng/ml）で4℃、2時間培養することで、ビーズから溶出させた後、二次抗体を使い4℃、一晩中免疫沈降させた。

4.ビーズを1000g、4℃で5分間遠心分離し、上清を除去し、IP緩衝液で4回洗浄し、20分間95℃で沸かした。サンプルをSDS　PAGEで泳動させ、Coomassie Brilliant Blue R-250染色を行った。

5.その後、ゲルバンドを切除、脱色、トリプシン処理し、MS分析を行い、液体クロマトグラフィーMSを使い、各タンパク質を識別する。

このプロトコールはあくまでもガイドラインであり、ご自分のニーズに合わせてご調整願います。

References:

[1].  Gao XK, Rao XS, et al. Phase separation of insulin receptor substrate 1 drives the formation of insulin/IGF-1 signalosomes. Cell Discov. 2022 Jun 28;8(1):60. doi: 10.1038/s41421-022-00426-x. PMID: 35764611; PMCID: PMC9240053.

[2].  Cong M, Wang Y, et al. MTSS1 suppresses mammary tumor-initiating cells by enhancing RBCK1-mediated p65 ubiquitination. Nat Cancer. 2020 Feb;1(2):222-234. doi: 10.1038/s43018-019-0021-y. Epub 2020 Jan 20. PMID: 35122005.