ACY-738はヒストン脱アセチル化酵素6の経口活性かつ選択的な阻害剤である(HDAC6;IC50=1.7nM)。また、ACY-738はHDAC1(IC50=94nM)、HDAC2(IC50=128nM)とHDAC3(IC50=218nM)の活性をも阻害する[1-2]。ACY-738は、神経変性疾患、腫瘍、炎症と自己免疫疾患に関連する研究に使える[3-4]。
In vitro(体外)実験で、ヒト多発性骨髄腫細胞株(U266、NCI-H929など)と初代多発性骨髄腫細胞をACY-738(5μMまたは10μM)で48時間処理したところ、腫瘍細胞死が著しく誘発された[5]。患者由来のL0、S3、S7ヒトグリオーマ細胞とマウスKR158グリオーマ細胞をACY-738(0.5–5μM)で24時間から5日間処理した。ACY-738は、腫瘍細胞の増殖を著しく阻害した[6]。
In vivo(体内)実験で、免疫後の9と10日目に、実験性自己免疫脳脊髄炎(EAE)マウスにACY-738(20mg/kg)を腹腔内注射したところ、発症が著しく遅延し、疾患の重症度が低下し、短期記憶が改善された[7]。ACY-738(5mg/kgまたは20mg/kg)をNZB/W F1マウスに16週間、週に5日間腹腔内投与した。ACY-738は、蛋白尿症の重症度を著しく軽減し、マウスの生存率を改善した。ACY-738は、脾臓制御T細胞の割合を増やし、腎臓でIgGとC3免疫複合体の沈着を減らし、SLE関連の腎臓病理学的な損傷をも軽減させた[8]。
















